2022 熊野キャンプ
2013年に熊野市に住む栄司さんが、当時森の風ようちえんを見学に来られた際に、「熊野という自然環境がとても良いところに子ども達に来てもらいたい」という思いを話してくださったことで熊野キャンプは始まりました。ぼくも名前がえいじなので親近感もあります。
普段の活動とは違い夏の特別なキャンプです。しかも3年生以上でないと参加できないという条件が1・2年生達の心をくすぐり「3年生になったら熊野キャンプに行く!」とみんなが夏を心待ちにする魅力が熊野キャンプにはありました。
栄司さんの海外への転勤やコロナもあり、ここ数年はできていなかったのですが今年やっと再開することが出来ました。
とは言っても栄司さんはまだ海外にいるので万全ではないのですが、熊野のぐんそおさんはいつもと変わらず子ども達と遊んでくれました。
ぼくにとっても特別なキャンプ。4泊5日を楽しんできました。
そして何と言っても、卒業生達がバイトでスタッフとして働いてくれることがとても嬉しいですね。
当時参加者として来ていた熊野キャンプ。卒業生達にも特別な場所です。
毎年電車(鈍行)で熊野まで移動していたのですが、今年はバス。
バスを降りたら宿泊場所まで荷物を運びます。
荷物を運び終わったらすぐに遊びに行きたいところですが、まずはみんなで話し合い。
みんなで気持ち良く暮らすには色々話しておかないといけないことがあります。
遊びに行って帰ってきても、着替える場所もわかりません。
水着はどこに干すの?ご飯は誰が作るの?男の子は荷物をどこにしまうの?
遊びに行く前にまずはみんなの気持ちと場所の整理をしました。
どこで遊ぶ?なんて相談する必要がありません。遊びに行こう!と歩けば5分で海水浴場です。
ひとしきり遊んで家(宿泊施設)に帰ります。
買い出し班は少し前に帰りスーパーで色々買って来てくれていました。
今日の晩ご飯はカレーです。
男の子達が台所に立ちます。
しぜん学校ではなるべく「さぁやりましょう!」と仕事みたいにご飯作りはしたくなくって、遊びの選択の一つにご飯作りがあるという感じが理想です。
でも誰もやってくれないと困るんです。そんなことを子ども達と話したらきっとわかってくれたんですね。完璧に遊んでます。笑
いいぞ!男子!
近くの商店に買い物に行きたい女の子が、カレーのルウが足りないのをどこかから聞きつけて「買ってこようか?」と買って来てくれたりして。
すっごく美味しいカレーとサラダが出来ました。
ご飯はみんなで食卓を囲んで「いただきます」みんなで食べると美味しいんです。魔法のようです。
作ってくれた子達に「ありがとう」が自然と出てきます。
ご飯を食べていたら「ドーン!」とすごい音が。中止となっていたはずの花火大会が始まりました。
どうやら花火だけ上げてもらったんですね。
1日目を満喫して2日目は磯遊びに出かけます。
朝ももちろん子ども達がご飯を作ってくれました。
そして朝ごはんを食べたらすぐにお昼ご飯のおにぎりを作ります。
バスで移動し小さな集落に着きました。
そこは目の前が磯。こんなロケーションは言葉が出ない美しさです。心が躍る、そんなワクワクするやらホッとするやらそんな場所です。
ライフジャケットを着けて海に入ります。なかなかしぜん学校でライフジャケット着けることはありません。感覚が鈍るので。そもそもそんな場所に子どもを連れて行かないですね。
なので、今回はなかなかの冒険です。
この日から一緒に遊んでくれたぐんそおさんは現役のライフセイバーなので、できる遊びですね。
思いっきり遊んだ後のおにぎりは美味い!
おにぎりを食べてまた遊びます。
遊び終わってシャワーを浴びて、家に帰ります。
今日の晩御飯は親子丼。腹へった腹へった。
晩ご飯を食べ終わったらアイスタイム。「アイス食べるよー」と誰かが声をかけると、どんな軍隊よりも早く集まって座ります。
次の日のことを話す時間です。次の日の天気、波の予報を見ながらどう遊ぼうか?何時から何時まで?
起きるのは何時?朝ごはんは何時?誰が作る?買い出しの子は何時に行く?晩ご飯は誰が作る?昼ごはんはおにぎりでいい?
などなど。今日の1日の流れをわかっているのでサクサク話が進みます。
こうなると大人の出る幕がないほど子ども達で決めていけますね。
話し合いが終わり、卒業生達が川に生き物を獲りに行くというので、みんながついて行きました。
「えいじ!うなぎー!」と大興奮で帰ってきました。
天然物のうなぎと手長エビを獲って帰ってきました。凄いですね。歩いてうなぎが獲れる川があることも、それを獲れちゃう子も。
それにしてもよく遊ぶ子達です。
3日目は2日目と同じように磯に遊びに行きました。
朝ごはんを作り、食べ、昼のおにぎりを作って、片付ける。「家でもやってんの?」と聞くと「全くやってない」と。キャンプって不思議です。
流れが昨日と一緒なので、迷うことがありません。どんどん自分たちで物の準備も遊びもスムーズになっていきます。
素潜りやシュノーケリング、では大きなブダイを見つけました。アカハタ、はたんぽ、タカベ、スズメダイ、グレ、メイチダイなどちょっと泳げばたくさんの魚が。
潮溜まりにもエビやうにや貝。魚もいます。
こんなに生き物がたくさんいる場所が当たり前にあることが素晴らしいですね。
1日まるっと遊んで家に戻ります。
4日目は朝から雨。中休みをもらいました。
朝ご飯を食べてみんなでゴロゴロ。いい時間です。
お昼ご飯は天ぷらと伊勢うどん。当たり前に子ども達が作ります。
ほんとに毎食作るんですよ。楽しそうに。凄いですよね?
お昼ご飯を食べてから、近くの浜に遊びに行きました。
午前中ゴロゴロしたし、おもいっきり遊べます。
途中ぼくはぐんそおさんに教えてもらった川に数人の子と下見にいきました。
そこも家から歩いて10分。何とも綺麗な川です。
水はとても冷たくて生き物もいっぱい。熊野はすごいです。
明日はみんなでここに来ようね。と言って家に帰るともう晩ご飯を作り始めています。さすが!
中華丼風の炒め物とカンパチの子どものカルパッチョとスープ。美味しかったです。
「みんなの名前覚えた?」「覚えたよ」「えいじー覚えてなかったら罰ゲームなんやんな?」
ああそういえばそんなことも言いました。
「自己紹介しよよ」と4日目の夜に自己紹介が始まります。笑
動画が載せられないのが残念です。あんな面白い自己紹介は初めて。だって仲良くなってからしてるからみんな好き放題言ってます。
3回した子もいましたし、名前をあえて言わなかったり、一発芸を披露する子も。
結局全員の名前を覚えたのかどうかわかりませんが、一番楽しい夜でした。
5日目は川に遊びに行って、片付けをして帰ります。
朝ごはんを食べて川に行きました。
「帰りたくないなー」「早いよなー」「お母さんに会えやんのは嫌やけど、住みたいよな」とか言いながら家に戻り片付けです。
正直こんなに早く、そして綺麗に片付けたキャンプは初めてです。
ほんとにお母さん達に見せてあげたい子ども達の姿。笑
誰が何をするなんて打ち合わせをしていないのに、自分でこれが必要だと思って動くことが出来るのはほんとに素晴らしいですね。
凄いとか素晴らしいとかばっかり書いてる気がしますけど、ほんとに何にもすることがないんですよ。
環境が整うとこんなことになるんだなと教えてもらいました。
栄司さんのお義母さん達にご挨拶をして帰りました。
たくさん遊んで、たくさん食べて、たくさん寝る。こんなシンプルなことが一番幸せなんでしょうね。
来年も行きたいね。