11月29.30 ついに御在所(1日目)
みんなで御在所に登りたい、と言い出して、早3ヶ月。いよいよ1泊2日でキャンプして、明日御在所山頂を目指します!
朝の会。「前回みんなで泊まる場所を山に探しに行って、すごく素敵な場所をみつけたよね。でも、火とトイレのことが困ってるんだ」と、永慈先生からみんなに相談がありました。「朝明茶屋キャンプ場に泊まって、明日の朝早く出発しようと思う」
どういうことー?
トイレは埋めたらいいんじゃない?
山で火を焚いちゃいけないの?
一つずつ丁寧に考えていきます。
朝明茶屋に泊まるといい事(水がある、トイレがある、電気もある、山よりは夜あったかい、翌日テントなどを持たずに軽い荷物で登山できる、山を汚さなくていい)など、みんなでいろんな意見を出しあって考えて、納得。さて、そろそろ出発しようか!
というところで、お母さんが1人でやってきました。「すみません、助けが必要です。駐車場までは来たんだけど…」
駐車場の方からでっかい声😆 「泊りなんて嫌だー、オレは行かないー!」
幼稚園から仲良しの友達2人とけいすけ先生が、おーいと助けにいきました。
「みんな、今、行きたくなーいって声が聞こえてきたねー。これはね、泊まるのが嫌だなんて弱虫だなあとか、そんな話じゃないんだよ。あの子は自分の力をどう使ったらいいかわかんなくなってしまって、今、困ってるんだよ。それで、ワーッて叫んでるの。みんなの中にも力があるでしょう。何がしたい事を見つけたら、自分の力を使ったり、人のために使ったりするよね。自分にある力の使い方が、今、わからなくなってしまったんだね」
自分の力をどう使うか。そんな問いを聞いて、子どもたちがハッとしたのが感じられました。「みんなには、力がある」って視点から始まるの、いいなあ。うん、私たちみんなにはそれぞれ力があるよね!
駐車場で、こーきの話を聞く永慈先生。よし、こーきの気持ちわかったよ。夜は家で寝たいんだね、でも今から遊ぶのは行きたい、なら、まずは遊びに行こうよ! 夜、やっぱり家で寝たいなら、相談しよう。約束は守るよ。
納得して、全員バスに乗車完了、出発〜!
朝明茶屋では、まずは、よろしくお願いしますのご挨拶。奥井さんから、キャンプ場によく遊びにくるリスたちの話を聞いてみんなワクワク。
お昼まで自由遊び。ここがどんな場所か自由に探検してみようと、みんな早速動き出しました。
私たちが泊まるサイトに、とにかくびっくりするほど、どんぐりが落ちています。もちろんそりゃ拾いたくなるよね。みんなのポケットはあっという間にどんぐりでパンパン😆
ひと遊びして、お弁当をいただきます。そしておやつまでもうひと遊び!
たくさんのどんぐり遊びが産まれてきました。
昔ウッドデッキの土台だったという金属が格好の遊び場に。
どんぐりケーキ屋さん。
みてみて、ここお店だよ
みんなそれぞれ忙しそう!
けいすけ先生が、小枝を駆使して、二階建てにする方法を編み出しました。どうやったの!? と子ども達が技をぬすみにきて…
一気に二階建てブーム到来。文明ってきっとこんな風に広がって行ったんだなあ😁
配達でーす! 朴葉に包まれた可愛いプレゼント🎁
暖をとるための焚き火用に、立ち枯れた木を集め始めた大人に気付き、さっと来てくれた子達もいます。子ども達には木を運ぶのも遊びなんだろうけどめっちゃ助かります。ありがとう!
こちらは、リスのワナを仕掛けるための、紐替わりに、つるをとってるんだって。
今のうちにテントも張ろう
拾っても拾ってもたっぷりあるどんぐり!みんなで一体どれぐらい拾ったのかしら😆
そして、3時。今日のおやつは、内田さん特製、超本格ホワイトネージュ(粉糖をまとったまんまるクッキー)。大絶賛!!
さっきまで遊んでる時に、テントで漫画を読んでる子がいた、というところから、こんな話になりました。
「キャンプに漫画持ってくるの、みんなどう思う?」と永慈先生。
「だめー」「だめっしょ」
「じゃ、夜一緒に寝たいからって、ぬいぐるみを持ってきた子たちいるよね、ぬいぐるみは?」
「それはいい」
「今日、1人用テントで寝るのに挑戦したいって自分のテント持ってきた子もいるよね。それは?」
「いいと思う〜」
「不思議だね、なんで漫画はダメで、ぬいぐるみやテントはいいんだろう?」
漫画を持ってきた子に聞きました。
「なんで漫画持ってきたの?」
「…いっつも寝る前に読んでるやつだから、あるといいなあって思って…」
「そうなんだね。じゃあ、なんかぬいぐるみに近いね。みんなどう? ぬいぐるみはよくて、漫画はダメ?」
「あれー、それだったら、漫画もいいような気がして来た」
ほんとだね。これ読んでるみなさんも考えてみて。
「道具の使い方、だと思うんだ」と永慈先生。「夜寝る前にあると落ち着いて寝やすくなるならぬいぐるみだって漫画だって、持って来ていいと思う。ホッとするもんね。でも、寝る前に使うために持ってきたなら、なんで今使うの? 女の子達も、さっきぬいぐるみ出して遊んでいる子達いたよね。それはなんのための道具か。道具の使い方、よく考えてみてね」
工具や包丁、ナイフ、掃除道具など、全てにつながる話です。みんなの心にタネが蒔かれ、染みていく感じがします。
さて、今日は5時に夕食の予定です。それまでにする事が沢山!
⚫︎子どものカレー
⚫︎からいカレー(ルーから作る本格派)
⚫︎薪で夕食用ご飯を炊く
⚫︎薪で明日の朝ご飯を炊く
⚫︎さつま芋で明日のおやつを作る
「どれに自分の力を使いたい?」
みんな自分の心の声を聞いて、さっと別れました。おとなも1人ずつ分かれて、それぞれの仕事、みんなで頑張ろうね!
「質問ある人?」
「自分の仕事終わったら遊んでもいいー?」
「みんなどう思う?」
遊んでいいと思う、と、まだ終わってない仕事を手伝ってあげたほうがいいと思う、という意見に分かれました。「5時のいただきますに間に合いそうなら、遊んでいいんじゃない? このままじゃ間に合わないよー💦って困っていたら助けてあげなくちゃね」。こんな調子で、いつもみんなで考えながら進んでいきます。
玉ねぎで涙目になったこなつちゃんのために、パタパタ風を送る優しいボーイズ。
ご飯のはそりにも、がんがんの火がつき、いい調子です(写真右奥)→油断して、遊びに行き、のちに火が消えてるやんか🙀事件発生😆
里組さんからいただいたさつま芋。里組さん、立派なお芋ありがとう!
大量玉ねぎを炒めるところから、根気のいる仕事を最後までやり遂げたこーき。本格派絶品の鯖トマトカレー🍛も完成!
仕事が早く終わった子たちが、散らばった小枝や薪の破片をほうきがけし始めました。大人は何にも言わないのに。何人も。これには感動したよね、と夜の大人ミーティングでも話題になりました。子ども達のきれいな気持ちが嬉しいなあ。
「自分の力をどう使うか」の問いが、子ども達に響いてるのを感じます。
お陰で整った場所でいただきますができます。夕食も完成〜! カレーに行列。
みんなで作ったご飯とカレー。
美味しいに決まっています
お片付けだって手慣れてきました。自分の器は自分でちゃっちゃと。
あとは寝るだけ、まで準備をして、焚き火を囲んで、奥井さんが子ども時代だった頃のお山のお話などを聞かせてもらいました。昔は、学校から帰ってから、山の上に水晶探しに行ったりしていたんだって。子どもだけで!
テントは大きいのが二つ、4人用が二つ、二人用が1つ。それに別れて、なんだかんだ言いながら、それでもみんな無事に眠っていきました。おやすみ! あすは5時起きですよー😆