里組 愛知川キャンプ しあわせ餃子 10.09,10
この10月のキャンプを計画する時子供たちの半分くらいは海へ行きたいという意見でした。けれど11月に塩づくりキャンプで海へ行くわけだし里組として年に一度は山でキャンプがしたいなというぼくらの思惑もあり昨年同様愛知川へ行くこととなりました。愛知川というのは鈴鹿山脈と平行して走る滋賀県側の清流で琵琶湖まで流れます。根の平峠から30分ほど下った標高600くらいのところが今回の目的地となります。
山でのキャンプはその場所まで全ての荷物を担いで歩いていかなければなりません。テントや食材、調理器具、それに加えて自分の衣類や寝具となるとそれなりの重さになります。しかし持って行かないわけにはいかず、歩かないわけにはいかず、やるしか無い状況は苦しさを乗り越えてたくましさをを身につけてくれるはず。それぞれの不安や恐怖を仲間と共に克服する機会になればいいなと思います。
まずは山荘で荷造りです、必要なものを分担してザックに詰め込みます、10キロを超える子もいました。中に入らないものはザックの外にひもなどでくくりつけたりするのですがこれなかなか難しいんです、鍋やざるなどは特に。大抵はぼくらにお助けを求めるのですが、自分でしっかりと落とさないように工夫してできてたりすると感心します、知恵を駆使して工夫してくれることがすごくうれしく感じます。
準備完了⁉︎
冗談半分で「弱音を一回吐いたら晩ご飯の餃子が一つ減りまーす」なんて言ったからかどうなのか辛いはずなのにみんな黙々と歩き続けます。
休憩のたびに担ぎ直すのも一苦労なのです。
もう一息
根の平峠に到着です、登りはこれまで。ここから滋賀県です。
ぼくらの心配をよそにアッサリと登り切った子供たち、今の子供達に無縁のように思われる「忍耐力」をしっかり育んできているなと感じました。
なんかみんな余裕なんです。
滋賀県側にはいると雰囲気が変わります、傾斜はなだらかになり植生も変わり穏やかです。気持ちのいい山行になります。
愛知川の支流、上水晶谷からタケ谷のあたりはキャンプの人気エリアですでにチラホラテントを張ってる方がいたのでぼくらは対岸に渡りました、広々として遊ぶにはもってこいの場所でした。
あっという間に里組村が完成です。
かまども完璧!みんな重たい石をせっせと運びました。
こうきのリクエストにお答えして晩ご飯は餃子です!こうきから「しあわせ餃子」の称号いただきました。本当に美味しく、餡の味付けが絶妙でたみえさんの味付けなんだろうなと聞いてみたら「全部はるのちゃんがやってくれた」って言われました、スゴイわ。
晩ご飯の後「お祭り」
おいおい、重たいのにみんなそんなものまで仕込んできたのかと驚かされました。スィートポテトにリンゴ飴、マスカット飴に大学いも、みんなこりゃたまらんって感じでした。こうきも眠いけど限界まで遊びまくるとテンションMAX!
こういうのはいくらでも食べれるんやね。
片手にリンゴ飴持ちながら射的、ほんとお祭りやん。
夜中中風が強くて、2日目の朝から雨。それでもタープのしたでパンを焼いて楽しい朝食。
大人でもいやな雨の中の撤収と帰り道、でもこの子ら何にも苦にしてない感じでした。
2日目の朝のお祈りをこうたがしてくれて、真っ先に言ったことは「こうきが小学生になって初めてキャンプで泊まることができました」と神様に伝えてくれました。こうたはこうきの一番の友達の1人だし永慈先生と一緒にこうきの話を聞いてあげたり、キャンプ当日の朝もこうきと一緒に車にのって来ていつもそばにいてくれてました。集合場所の駐車場で異例のみんなで車座になって「みんなで北風と太陽の太陽になってあげよう」と話し合いをして、山荘へ行ってまた話し合いをして、少しづつ少しづつみんな揃って出発出来る様に気持ちを整えていきました。すごく時間はかかったけど出発出来た時はちょっと奇跡でした、正直ぼくは行けると思ってなかったです。こいきの勇気とみんなの優しさがひとつになって起こった奇跡だとおもいます。
いいオッサンのぼくだって勇気が出せず躊躇する事があって、情けないなぁとへこんだり、自分に気合入れて踏み出したりと大人だって偉そうなこと言ってますがそんな感じなんです、子供のみなさん!けど勇気を振り絞って踏み出した先には必ず「しあわせ餃子」が待ってます。たとえ失敗したりしてその時は苦い思いをしたとしても、その経験が自分の力になってその先にやっぱり「しあわせ餃子」があります。その一歩を踏み出すとき、仲間は大きな力になってくれるのでどんどん助けてもらってください。そして逆の立場になった時には力になってあげてください。