子どもの支えどころ
6月27日、3回目にして初めて雨じゃない日に。
「来るときお猿さんがいた。見に行きたい。」しぜん学校の看板のところの田んぼに10匹以上いました。戻ってから、他の子たちも見たいと2往復目に。その間に渓介先生とクワガタとかを捕まえてきた子たちも。
朝の会で、今日は一日川で遊ぼうということに。おやつもそこで作るので、みんなずっと一緒です。
救急箱やおやつ作りに使う道具を、一輪車にのせて押してくれる女の子も。到着すると、いつもの川の下の段をベースに、危険なことについてみんなで話してから、遊び開始!
おたまじゃくしを捕まえたり、そのための池を作ったり、急流を泳ぐ子がいたり。深さが怖いのか捕まりっぱなしだった子も、シュノーケルを借りて泳ぎに挑戦するほどに。急流に躊躇していた子も、泳いで見せて励ます仲間のおかげで、勇気を出せました。「どうだった?」「ぜーんぜんだいじょうぶだったぁ!」
水の中対陸の子で水の掛け合い、本気でやるとおもしろい!そのうち、砂をかける子や、石を近くに投げる子も出てきて、あぶないと注意しているうちに、ある子が水切りのように投げた石が予期せぬ方に飛んで、岩の上にいた女の子の頭に当たってしまいました。頭を見ると、血が滲んでいたので、治療のために岸まで抱き運びました。
当てた子の顔を見れば、「やらかしてしまった。」という後悔の念が滲んでいます。あえて明るく振舞っていても、目が泳いでいて、動揺していることが伝わってきます。
スタッフになって3年目ですが、自然組のカラーは毎年違います。また、一人一人も、過ごす場所や周りの子たちとの組み合わせなどによって変わります。その子も、去年までとは違った面を見せていて、とても良い感じなんです。去年まであまり表出していなかったやんちゃな面、そんな中の出来事です。
あとから聞いたのですが、我々が治療している間に、永慈先生は、その子としゃべり、話を聞いていたそうです。
「やってしまった。あやまりたい。」
「治療中だし、その子が落ち着いてから謝ったらどうかな?」
治療が終わってからも、その女の子のそばにいた後、しばらくしてから自分であやまりに行き、女の子も許してくれました。
あとで、焚火のところで、その子は永慈先生に聞いたそうです。
「永慈は、やらかしてしまったことある?」
「あるよ、小学4年のころ、自分のせいで友だちの顔がはれて、その子のうちに一人で謝りに行ったら、丁度病院に行くところでお父さんにめっちゃ怒られた。」
自分だけじゃないことを知って安心したのか、それからは、水路を作ったり、魚を捕りに行ったりして全力で遊んでいました。
サメごっこや、バケツにロープを結び付けてレスキューごっこをしている間に、大人が引率する小学5年生くらいの数名のグループが合流してきました。最初どうなるかと思いましたが、最後にはおやつを一緒に食べてすごく喜んだりして…。
焼石に水の実験を楽しんだ後、ロープを片付けようとしたとき、彼らと引っ張り合いになってしまったけど、永慈先生の「綱引きやろうか!」の一言で、みんなで真剣勝負をすることに。
一回目は、自然組の子たちが数と地形の利で勝利。二回目には、不利な方に回り込む子がいたり、もうどっちがどっちだか、全員楽しそう。やっぱり子どもたちは遊びの天才ですね。
最後に、ながーい着替えの後、戻って帰りの会。今日もたくさん目一杯遊んで、満足そうな子どもたちでした。