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2020年6月19日

6月13日。しぜん組二度目の活動は、衝撃的な出会いから始まりました。

「リスが死んどる!!」

南の東屋のベンチの下、渦巻くようなハエがびっしりと集まって、死臭を放っていました。下顎の皮から前足にかけてと内蔵の大部分は失われていましたが、ふさふさの尻尾と長い前歯は、やっぱりどう見てもリス。リスが死んどる…

色々な子…最終的にはほとんど全員が、入れ替わり立ち替わり、様子を見に来ては、一言二言言ったり、何も言わなかったり。足でつついてみたり、鼻をつまみながらじっと見つめたり。「臭い!」「どうしたんかな」「かわいそう」「歯が茶色い」「気持ち悪い」「すごい」それぞれが、色々な感覚、気持ちを受け取っていました。

おひさまさんの時も、去年のしぜん組でも、まさにこの森で出会ったリス。エビフライ、拾ったよね。そのリス。無惨に引き裂かれ、びっしりと蛆虫のこびりついた内蔵。「ハエにとっては、お祭りみたいなもんだよ。自分では赤ちゃんにごはんを届けられないから、みんなで卵を産みつけに来るんよ」なんて話しながら、静かな時間を過ごしました。

そしていつの間にか、お墓を作る流れに。私としては「まぁ、放り出してはおけないよな、臭いし…」くらいの感覚でいたのですが…

「十字架を立てたい」「穴に入れたら、葉っぱ敷こう。木の葉っぱを敷く」「誰かが間違えて蹴らんように、木の棒をこうやって…」「この根っこは切りたい…」

 

みるみるうちにイメージを撚り合わせて、とても立派なお墓に。周りの草を刈って、献花台に花を添えて…。一年生になった、二年生になったその実力とエネルギーをリスが導いてまとめ上げてくれているようでした。大人の何の意図も、何の指図も、言葉かけすら要らない…いや、介在の余地も無いです。

その間も、別の誰かがリスをじっと見つめていました。「あっ!動いた!動いてるよ!」「なんで?!生きてるの?!」「あ、コガネムシが動かしてたのか…」

でも、もしかしたら本当にまだ生きてるかもしれない。ということで最後に空気穴が追加されていたようです。

 

東屋の下では、砂とボンドと絵の具を混ぜて、色の実験。大きな紙の上でねちょねちょに混ぜたり、手形を押したり。もう一枚の新しい紙は作品に。

 

向こう側では、何やら悪そうな顔をした男の子たちが、麻縄をほぐして火打ち石を打っています。「研究しとんの」とのこと。悪い奴らですね~!見ているこっちもニヤニヤしてしまいます。

今年から参加のあかり先生の所には、麻ひもを持った女の子たちでちょっとした人だかりが。ひもをペンで綺麗に染めて、三つ編みのヘアアレンジをしてもらうそうです。なるほど…男子には無い発想。

二回連続の雨でしたが、いやいや雨、良かった。太陽のもとにワッと駆け出して行くのも良いですが、心静かに、つぶさに活動させてくれるのも良いですね。

そして、やってみたい!がすぐに見つかるのも良い。前回に引き続き、ダム工事に取り組むチームが2つほど…いやいや、遊びじゃありませんでした。よくよく聞いてみたら、通路に流れる水をせきとめて、東屋周りに川が出来てしまうのを防ぐという治水工事でした。しかしここで問題が発生…

「ダメだよ!これじゃ通れないでしょ!」

確かにそうだ、通路の真ん中がこんな巨大ダムになってしまっては困る。でも、せっかくせき止めたこの水を流したら、下流は川になってしまう。誰かいいアイデアないかな…?

「こっちに掘ったら?」

ダムに横から導水路を掘って、小さな林に流し込むというアイデア。これが見事に当たりました。あの大きな大きなダムの水が、落ち葉と土によく染み込む事!「こんなにちっちゃくなった!!」と嬉しそう。

 

…そしてこの時、けんじ先生たちはドラム缶風呂の準備に奔走していました。遡ること一時間、朝の会でのお話…

「みんな今日は何がしたい?」「川!」「川遊びしたい!」「じゃあ、寒くないように今日もドラム缶風呂を沸かしてから行こうね」

池になった焚き火場からみんなでなんとか水をかい出すも…いやぁ、火がつかない。そこで、一旦薪ストーブに火を起こしてから運び込む事に。いつの間にか会員が3倍くらいに増えた火打ち石研究会から火種をもらって、薪ストーブに一生懸命息を吹き込んでくれるのは…おお、二年生。一輪車に燃え上がる薪を詰んで…おお、移動中に雨が当たらないように、傘の護衛も付くのね。

 

お昼の間際、ドラム缶が空焚きにならないようにと懸命に水を運んでくれるのは…「おっ二年生」「いやいや、俺ら三年だから!」

 

おやつを作りたい子たちを残して、午後は川遊びに出発!まずはモリアオガエルの卵を確認しに池へ行きます。

「水が無い!」

この雨なのに、池には何故か水がほとんどありません。お陰でみんな下に降りて、じっくり観察が出来ました。そして残った(それでもかなり巨大な)水溜まりに、全てのおたまじゃくしがぎっしり。タガメやイモリもいましたよ。

続いては川。まず始めに危ない場所の確認です。流れの速いところ、深いところはやめておこうね。みんな静かに聞いていました。

この日の川、言うまでもないのですが、めっちゃ冷たいです。そしてこれも言うまでもないのですが、めっちゃ寒いです。何しろ、降ってますから。顔はめっちゃ笑顔ですが、みんなあっという間に唇が紫に。

帰り道は、キイチゴをつまみ食いしながら。「でっかいのが美味しいんだよ」とのこと。

帰ったら、ドラム缶前に長蛇の列。前回はみんなで沸かしたのに数人しか入らなかったそうですが、今回は数人で沸かしたのにほぼみんなが入りました。「早く出てよ~」「うーん、もうちょっと…」

おやつチームは、キイチゴのせパンケーキを作ってくれていました。沢山集めてきてくれて、ありがとう!こちらも前回とはメンバーが異なっていたり、面白かったそうですよ。

今回の活動は、私にとって、自然や子どもたちから何かを受け取る一方のように感じました。物理的な意味では動き回っていたような気もしますが、気持ちの面では、何もせず、逆に沢山何かしてもらったという思いです。上手く言葉に出来ないのですが、そんな一日でした。

 

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嘉成永慈
しぜん学校校長

子どもたちが自ら育っていく様子を、しぜん学校スタッフはご家族の皆さんと一緒に見守らせていただきたいと思っています。送迎時にはできるだけたくさん保護者の方に活動時のそれぞれのお子さまの様子をお伝えできればと思っておりますが、なかなか全ての方にお話しすることができません。保護者の方からも、気になることや、ご家庭での様子でお伝えいただけることがありましたら、ご遠慮なくぜひスタッフにお声かけください。また平日の保護者の方との作業は、スタッフとの交流や情報交換の場とも考えております。しぜん学校とご家庭や学校での様子を、ぜひ多く共有できますように。

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